ヴィブラフォンの録音で感じたことあれこれ
ヴィブラフォンの録音は正面中央で録ってほしい、とのことで、視野を妨げない適当な高さのマイクを選択することになりました。竿マイクは邪魔にならないようにできるだけ細く、ということで作りましたが、演奏者によって気になる人とならない人がいて、やはり常にいろいろもっていかないとだめみたいですね。
録音レベルに関していうと、リハーサルの時の最大レベル+12dBくらいにしています。本番はどうしても大きくなるし、今まで大体そんな感じでOKでした。今回、足で床を踏み鳴らすのを知らなくて1か所クリップしましたが、2系統録音したうちの片方はセーフでしたから、まぁ普通は問題ないでしょう。
今回、ステージに演奏者が出てから会場で紙をめくる音がなかなかやまないので気になっていたら、演奏者もそのようで、静かになるのを待ってから演奏を始めていました。音を出している人は気付かないんでしょうけれど...。紙をめくる音って結構響くんですよね。
ヴィブラフォンって、共鳴管を使った音の響きを重視する楽器なので、複雑な波形じゃない(多分)こともノイズが目立ちやすい理由なのかもしれません。マレットでバシバシ打っているときは気にならなくても、持続音を聞かせる部分では気になってしまいます。
20年ほど前にヨーロッパの管弦楽団のコンマス(日本人ヴァイオリニスト)に、「演奏が始まる前のシ~~~ンとした雰囲気が好きなんですよ」、と言ったら、「じゃぁやってみましょう」、と言って、本当にその雰囲気を出してくれたのを思い出しました。やり方は(ヴァイオリン独奏でした)、ヴァイオリンを構えてすぐに弾かずに弓をゆ~~っくりヴァイオリンに近づけながら少しかがんでいくと、聴衆はいつ音が出るか集中して見入ってしまうんですね。ものの見事に”シ~~~ン”が実現されました。
録音する方としては、残響が消えるまで拍手を我慢してほしいところです。残響が消えるまでの余韻が音楽だと思うのですが。できれば演奏者が「演奏が終わりましたよ」という構えを見せてくれるまで我慢してほしいなぁ(ピアニストで最後の音を打鍵した後に椅子に体を投げ出しちゃう人がいるけれど、あれは判断しにくいですね。パイプオルガンなんか、天井の高い空間の中に音が漂う感じで、最後の音が消えゆくまで相当の時間がかかります。みんな我慢できないだろうなぁ)。
私は、この流行病のお陰でマスクをしていて、マスクの埃(?)が喉にいって咳が出そうになって演奏中我慢するのに必死でした。安いマスクはダメですね。早くマスクなしで遠慮なく聞ける環境になってほしい。
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