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2022年3月

2022年3月31日 (木)

マイク改造(2022年版)その6

 ついでにマイクカプセルの Idss を計り直してみました。
 今回の変更でマイクカプセルにかかる電圧は 3 - 4 V くらいになるので、Vds = 3.5 V でどの程度の電流になるのか確認しました。
 結果は20個測って、平均:0.42 mA、σ:0.034 mA、max:0.48 mA、min:0.36 mA でした。一声 0.35 - 0.50 mA ですね。
20220309_mic_amp_4_v4
 部品の耐圧の制限から、内部の電源電圧( C4の両端の電圧)が 35 V 以下、C1 にかかる電圧が 25 V 以下の条件で R1( /R2 )、R8/R9 を選んであげる必要があります。
 マイクカプセルの Idss が 0.42 mA のとき、(青字の電流を見込んで)目の子で図の数値くらいになります。
 この回路は 2SK879GR 2段重ね( Q1/Q4 )ですが、2SK246BL バージョンは R10 が無いことにより電流が減るので R8/R9 をもう少し大きくする必要があります。
 マイクカプセルの電流が大きい方は余裕があるのですが、小さい方は R8/R9 を大きくするなどの調整が必要かも知れません。後は作って様子を見てみますかね。

2022年3月28日 (月)

マイク改造(2022年版)その5(2SK879GRの特性ばらつき)

 2SK879GRの特性のばらつきを測定してみました。
 G-S をショートしてグランドに、D を 1k を通して 12 V につなぎ、1 k の両端の電圧を測定し Idss とします。
 50個を測定した結果、平均:4.02 mA、σ:0.24 mA、max:4.66 mA、Min:3.66 mA となりました。
 大きい方から24個を、大きい方からと小さい方から1個ずつピックアップして並べると、Idssの合計が 8.3 mA 以上になりました。
 前々回のいい加減な見積もりだと、「マイク改造(2022年版)その3」の回路でマイクカプセルに 3.7 V くらいかけることができそうです。
 小さい方を差動部に使えば 2SK879GR を無駄なく使えそうです。

2022年3月24日 (木)

マイク改造(番外編:省電力版 と言うほどでもないが)

 どうも、ここで作っているマイクは感度が高すぎるようなので、低感度バージョンを作ることにしました。
 マイクを貸し出している人に聞くと、他のマイクより10dBくらい感度が高いようです。差動部分のソース抵抗で感度を調整できるので、1.5k にして作ってみました。
20190830_mic_amp_1_   また、マイクの消費電流は、

  ①マイクカプセルの消費電流:0.3 ~ 0.5 mA
  ②差動アンプ部分:1.3 mA 前後
  ③カスコードのゲート電位作製部分: 0.3 mA くらい

の3つの合計で、③が無駄に多すぎない? ということでこの電流を減らすことにしました。全体から見ればわずかですが(全体で約 2 mA なので 10%強の削減になります
)。
 
 結果として、これまで標準に使っているマイクより 12 dB 程度低感度になりました(マイクカプセルの感度差があるので単純に比較はできませんが)。 同じ感度のマイクカプセルを使った前回報告の試作マイク(ソース抵抗を 1.5k にしてあります) と同じ感度になっています。

2022年3月23日 (水)

マイク改造(2022年版)その4 取りあえずの試作

 手元に 2SK879GR が4個あったので今の基板に強引に載っけてみることにしました。
20190830_mic_amp_1_4    カスコードの上の FET のゲート電位を作っている上側の抵抗(R10)のランドに FET を載せ、ゲートをソース抵抗(R1)に繋げば実現できます(実際には実装面の関係でコンデンサ C2 に繋ぎます。図の抵抗値を実際の値に書き直しました:20220323)。
 R12 は 220k、R11 は(何でも良いのですが)1.5k をつけました。
 Idss が 4.45 mA と 3.81 mA、3.68 mA と 2.55 mA(1個壊してしまい、2SK879Y の Idss の大きなものを使いました)で実装、マイクカプセルにかかる電圧は 3.8 V / 2.8 V でした。Idss が 4.5 mA 以上のものを揃えられれば 4 V 以上確保できそうです(*)。
20220322_img_2652 20220322_img_2654
 しかしながら、Vds を抑えるとマイクカプセルの Id が小さくなり( 0.37 / 0.34 mA )、 R8/R9 による電圧降下が小さくなるためこの回路定数ではコンデンサにかかる電圧が高くなって( 33.3 / 34.1 V )しまい、余裕がなくなります(アダプタ付ければ問題ないですが.....) 。
 R/8, R9 をもう少し大きくする必要がありそうです。

*) 当てずっぽうですが、4.45/3.81 mA でカプセルの FET にかかる電圧が 3.8 V、3.68/2.55 mA で 2.8 V なので、Idss の合計と比例すると考えて、Idss の合計が約 9 mA ならカプセルに 4 V かけられるのでは、というのは甘すぎる?

 3.8/(4.45+3.81) = 0.46
 2.8/(3.68+2.55) = 0.45
  ⇒ Vds = 0.45 × (Idss1+Idss2)
   ⇒ (Idss1+Idss2) = Vds/0.45
    ⇒ 4/0.45 = 8.9

2022年3月22日 (火)

マイク改造(2022年版)その3

 入手が難しくなっている2SK246BLを使うのもなんなので、FET2段重ねで図のような回路を考えました。

20220309_mic_amp_4_20220320220701  一寸複雑になりますが、これならVgsが2V位になるチップFETを探せば良く、
2SK879GRでIdssが大きめのものを使えばなんとかなりそうです。
 
 部品点数としては、元々の回路からコンデンサ1個、抵抗2個減ってFET1個増える、ことになります。
 2SK246BLを使うバージョンの方がコンデンサ1個、抵抗3個の削減できる上、消費電流も減るので理想的ですが.....。

 いっそのこと2SK879GRを沢山買って、Idssの大きいものはカスコードの電位シフトに、小さいものを差動部に使えれば無駄が減るかしら。取りあえず、GRを買ってばらつきを調べてみましょう。

2022年3月21日 (月)

マイク改造(2022年版)その2

 マイク改造についてお話をしたら、エビさんからカスコードのFETのゲートをマイク内FETのソースに繋いで、Vgsを使えばいいんでないの?、とアドバイスをいただきました。
20220309_mic_amp_3   こうするとバイアス電位を作る電源が不要になりシンプルになります。問題はマイクに流れる電流でVgsが4V程度になるFET(候補は2SK246BLになります)があるか、と言うことになります。
 データシート上はIdssの大きなものであればなんとかなりそうです。
 
 入手が困難になっている2SK246BLを使う、チップ部品じゃない、という難点はありますが、できそうです。一番の問題は本当に効果あるの? と言うことですかね。
 
 やってみるしかないか....。

 

2022年3月20日 (日)

マイク改造(2022年版)

20220309_mic_amp_2_20220320155001  近頃録音の機会が増えてアップアップしていてブログの更新ができていません(単なる言い訳)。
 
 怠け者の節句働きよろしく、忙しい中でマイクアンプの改造を思いついてしまいました。
 効果があるのかどうかわかりませんが、カスコードのゲート電位をマイク内FETのソース電位からpチャンFETでレベルシフトしてやることで、マイク内FETのVdsを一定に保てるのではないか、と思いつきました。
 図の回路です。これでマイク内FETのVdsを4~5V程度にすれば常に良い(?)条件で使えます。
 残念ながらpチャンの適当なチップFETがないので、このままは(ディスクリートを使えばできますが)作れません。
 
 マイク内FETのVdsが一定にできるので、Phantom電源の余裕ができるのと、ひょっとして音質に改善効果があるかも知れません。
 0.1~0.5mA程度の定電流ダイオードがあるともう少しシンプルになるのですが、pチャンのチップFETがないのでアイデアだけです。

 

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